仮想通貨といえばビットコインが代表的なコインですが、
「仮想」というのはビットコインの一部の側面にすぎません。
ビットコインは実体のない「仮想通貨」であり、
電子データにすぎない「デジタル通貨」であり、
特定の国に属さない「国際通貨」であり、
参加者みんなで管理する「分散型通貨」であり、
暗号により成り立っている「暗号通貨」です。
これらそれぞれの側面を持ち合わしているものが、
ビットコインになります。
ではそれぞれの側面はいったいどういうことなのか、
これらの詳細をご紹介していきたいと思います。
仮想通貨の側面
法定通貨であれば、紙幣や硬貨として実在し、
手で触ることができます。
それを財布に入れて持ち歩くことができますね。
一方、仮想通貨に関しては文字通り「仮想」ですので、
法定通貨のように実在しているものではありません。
インターネット上でやり取りの出来る
バーチャルなお金になります。
デジタル通貨の側面
デジタル通貨といってしまうと、
何かとっつきにくい印象に思えるかもしれません。
しかし、最近では電子マネーである「Suica」や「PASMO」が普及しているので、
そちらをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
現金を持ち歩かなくても、カード1枚で電車に乗ったり
コンビニでお昼ご飯を買ったりすることができます。
それと同じように仮想通貨も電子データにすぎません。
ただ、SuicaやPASMOはJRやメトロが管理している「中央集権型」に対して、
ビットコインは各個人が管理する分散型で大きく異なります。
国際通貨の側面
日本に住んでいる99%の人は円を所有しています。
その日本円で服を買ったり、レストランで食事したり、
家賃を払ったりしています。
日本にいる限り日本では法定通貨が円なので、
円で商品やサービスがやり取りされます。
また円は日本銀行が管理しており、
景気によって通貨量の出し入れをコントロールされています。
一方、仮想通貨は国にコントロールされることがないので、
世界中どこでも同じような価値で使えることができます。
今後は仮想通貨で取引出来る商品やサービスが、
世界中でどんどん広がっていくことでしょう。
分散型通貨の側面
先ほどもいいましたが、
日本円は国と日本銀行が全てを管理しています。
個人で日本円を発行することはもちろんできません。
ビットコインは法定通貨のような中央集権型ではなく、
参加者同士で運営している分散型のシステムです。
これはマイナーと呼ばれる人たちが、
各取引を審査、承認を行うことで成立しています。
どこか1つのサーバーで全てを管理するのではなく、
世界中あらゆる場所で取引記録が残される仕組みです。
P2Pシステムといわれるネットワークにより、
第三者機関を介さず個人同士でやり取りができます。
暗号通貨の側面
日本円に関しては、
例えば今持っている1万円札が、
今までは誰が所有していたか、
あなたが持っているという情報、
その1万円札が誰に渡されたか、
ここまで特定することはできません。
銀行で把握されるのは、
金額だけが動いているに過ぎません。
仮想通貨に関しては、
・今誰が所有しているのか
・今まで誰が所有しているのか
・誰と誰が取引されたのか
・・という情報が昔にさかのぼって全て記録されています。
これはブロックチェーンという技術によって成り立っています。
なので仮想通貨はマネーロンダリングに利用されにくいと言われていました。
ただ、コインチェックから盗まれたNEMは、
未だ誰が盗んだのか特定されていません。
万が一、ここで特定できずマネーロンダリングが完成してしまったら、
今までの信頼性が根底から崩れてしまう恐れがあります。
個人的にはこの事件を解明できるかどうかは、
コインチェックから盗まれたという事件以上に注目しています。
まとめ
このようにいろんな側面を持ち合わせている仮想通貨は、
メリットの塊のように言われています。
ただ、この仮想通貨にもまだ不完全な部分は多く存在しています。
先ほども言いましたが、
NEM問題が解決していないのは最大のポイントですね。
仮想通貨がなぜこれほどまでに注目されてきたかというと、
ブロックチェーンという高い技術があるからこそです。
これによって安全性が保たれているという信頼があったからこそ
ここまで認知されてきました。
その信頼がこの事件で一変されてしまう危険性をはらんでいます。
ただ一言にブロックチェーンといっても
いろんな仮想通貨がある中でその形態も様々です。
その形態をさらに勉強していくことも大事なことの1つですね。
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